「目のくぼみ」の原因の一つは、老化現象であることは明らかだ。目のくぼみについて研究する過程で、そもそも「老化現象とは何なのか?」という疑問を持った。
こんな風に思考が展開していくのは、男性脳と女性脳の違いなのかもしれない。男というものは、やはりそのロジックを理解した上で、自分が納得のいく解決策を効率的に実行していきたいという習性を持っている。
実際、私の目のくぼみが解決できたのも、単にイメージだけでやみくもに解決策を探るのではなく、原因と結果を理解しようとしたことが大きいと思っている。
このアプローチは、もちろん女性にも有効だ。今日の記事では、目のくぼみという老化現象はもちろんのこと、加齢とともに体に忍び寄る数々の老化現象と、そのメカニズムをまとめてみた。
目のくぼみに悩んでいる人というのは、実は目のくぼみ以外にも老化現象が現れて、それにも悩んでいることが多い。顔のパーツなら、目のくぼみがある人は、口もとのほうれい線にも同時に悩んでいることが多いし、体のパーツならひじやひざの乾燥に悩んでいることが多い。
だからこそ、部分部分の対策に終始するのではなく、体をトータルに捉えて、包括的に対処していくことが、目のくぼみの解決にも役立っていくのだ。
目のくぼみの原因?そもそも「老化」とは何なのか?
「目のくぼみの原因は老化現象である」とさらっと述べたけれど、そもそも「老化」とは何なのか、しっかり理解できている人は少ないのではないだろうか。老化とは、その字の通り、「老いて化ける」現象を指す言葉だが、具体的には、(1)酸化 (2)糖化 の2種類に分けられる。
それぞれ、詳しく説明しよう。
(1)「酸化」とは?
老化の一つは「酸化」だ。酸化とは「錆び」のこと。「鉄の釘」をイメージして欲しい。最初はピカピカでも、空気に触れて時間が経つにつれ、だんだんと錆びていく。色も赤茶けて、見た目も汚くなる。そのうち、朽ち果ててボロボロになる。
ちょっと恐ろしい例えかもしれないが、これと同じことが体の細胞にも起きている。
体の細胞を錆びさせる怖い物質「活性酸素」
体の細胞を錆びさせている原因は「活性酸素」。私たちの体は、呼吸する度に「活性酸素」という酸素を発生させる。この活性酸素は、触れたものを強力に酸化させ錆びさせてしまうパワーがあるのだ。
呼吸するごとに、私たちは酸化し、老化しているということができる。そして、注意しなければならないのは、生活の仕方次第で、この活性酸素が増大してしまうのだ。
活性酸素の攻撃を受けた細胞はどうなる?
大変困ったことに、活性酸素の攻撃を受けた細胞はダメージを受け、健全な働きができなくなってしまう。
例えば、まぶたの皮膚をふっくらと弾力ある状態にキープしてくれる「コラーゲン」。コラーゲンは、皮膚の「線維芽細胞」によって生成されているのだが、線維芽細胞が活性酸素の攻撃で酸化されてしまったら、コラーゲンが作られなくなってしまう。
コラーゲンが減少したまぶたは、やつれて凹み、目のくぼみとなって現れるのだ。
活性酸素を増やす行動
もし、活性酸素が増えれば増えるほど、【酸化する=老化する=目のくぼみがひどくなる】、という事実を知っていたら、当然、活性酸素が増えるような行動は慎みたいと思うはず。
活性酸素を増やす代表的な行動を次に挙げよう。
タバコを吸う
車の排気ガスを吸う
アルコールを摂り過ぎる
紫外線に当たる
ストレスを感じる
充分な睡眠を取らない
動物性脂肪や化学調味料の多い食生活
激しい運動
今現在、目のくぼみに悩んでいて、これらに心当たりがあるのであれば、要注意。目のくぼみとは全く関係ないように思えるこれらの行動が、実は目のくぼみを進行させている可能性が高い。
意外なところでは「激しい運動」だろう。息の上がるような激しい運動を続けていると、体にとってストレスとなる上、呼吸回数が増えることになる。呼吸するごとに活性酸素は増えるわけだから、酸化も進んでしまう。
目のくぼみを解消したいときには、激しい運動は控えるのが得策だ。
(2)「糖化」とは?
次に、老化現象として挙げられるのが「糖化」だ。酸化が錆びつきなら、糖化は焦げつき。こんがりと小麦色に焼き上がったホットケーキをイメージして欲しい。あの焦げが「糖化」という現象だ。それは、タンパク質と糖が加熱されて起きる反応を指している。
AGEsという恐ろしい老化物質
なぜ「糖化=老化」となるのかというと、糖化反応時に生成される物質に原因がある。糖化が起きると、同時にAGEs(Advanced Glycation End Products/終末糖化産物)という、大変恐ろしい老化物質が生成されてしまうのだ。
AGEsの何が恐ろしいのかというと、AGEsは毒性が強く、AGEsが血管に蓄積することで、肌のくすみ・シミ・髪の毛の痛みなど美容上の問題はもちろんのこと、動脈硬化・心筋梗塞・アルツハイマーなどの健康上の問題まで引き起こしてしまうのだ。
糖化すると肌の色が変色する
糖化が起きているかどうかの目安となるのは、肌の色だ。昔は化粧などしなくてもキレイだった肌が、最近は薄茶色にくすんではいないだろうか。特にまぶたは皮膚が薄く、糖化の影響を受けやすい部位。
パール入りの明るいアイシャドウをしないと目の周りがくすんで見える人は、肌の糖化がかなり進んでいる。目のくぼみ部分が陰のように暗く沈んでいる場合のも、糖化が理由の場合が多い。
酸化でコラーゲンの生成がうまくいかなくなると、目のくぼみが悪化することをお伝えしたが、まぶたで糖化が起きるとコラーゲンが変性して弾力がなくなる。つまり、老化現象である酸化が起きるとコラーゲンが作れなくなるし、糖化が起きるとコラーゲンが破壊されるというわけ。
酸化も糖化も、コラーゲンにはダイレクトに悪影響を与えてくる。
糖化を促進させる行動
ところで、糖化を促進させてしまう行動は、何と言っても「糖質の摂り過ぎ」だ。糖質は、下記のようなものが含まれる。
精製された白米
小麦粉を使ったパン、パスタ、ラーメン、うどん
白砂糖を含んだ甘い菓子類
「糖質制限」でのダイエットが流行したが、糖質制限のダイエットで若返りを体験する人が多いのは、「糖化防止」ができているからでもあるのだ。
老化を防ぐことはできるのか?
おさらいすると、
「目のくぼみの原因は老化現象である」
「そして、老化現象とは具体的に『酸化』と『糖化』である」
ここまでは、なんとかご理解いただけたのではないかと思う。ということは、目のくぼみを改善するためには、老化を防ぐ、すなわち酸化と糖化を防げば良いのだ。
ここからは、「酸化を防ぐためにできること」「糖化を防ぐためにできること」をお伝えしていこう。
(1)酸化を防ぐためにできること
紫外線を浴びない
ここだけの話だが、こんがりと一年中日焼けしている人は、健康的に見える反面、実は「シワ」が多く、同年代の人に比較して老けて見えるがある。
これは、「紫外線」によって肌が酸化したことが原因の老化現象だ。
酸化の原因物質は「活性酸素」であるということをお伝えした。単純に、活性酸素が増えれば酸化して老化が早まるし、活性酸素が減ればそれだけ老化が防げるということになる。
そして、活性酸素を急速に増やしてしまう一因が「紫外線を浴びること」なのだ。老化したくなかったら、紫外線を浴びないこと。これは鉄則と言える。
まして、目のくぼみが気になっているのであれば、「目のくぼみ部分は絶対に太陽の光にさらさない」というくらいの覚悟が必要。日焼け止めを毎朝かかさずに塗るのはもちろん、日傘を使う、帽子をかぶる、なるべく日陰を歩くなど、紫外線を浴びないためにできることは全てやろう。
外出時にバッグにしのばせておくと便利なものに、「大きいサングラス」がある。目のくぼみ部分をしっかり覆ってくれる大きいサングラスがあれば、日差しの強い日にはサングラスでの防御もできるので安心だ。
活性酸素を減らす食べ物を食べる
ここまで読んでいただいたあなたなら、「活性酸素」が非常にやっかいなもので、いかに発生させないかが重要ということが、身に染みていると思う。
しかし、ここで朗報だ。活性酸素を除去してくれる「抗酸化物質」というものが世の中には存在する。活性酸素を増やさない工夫をすると同時に、活性酸素を減らす抗酸化物質を摂れば、効率的に活性酸素を減らすことができる。
代表的な抗酸化物質は「アスタキサンチン」「ビタミンC」「ビタミンE」の3種類だ。これらが豊富に含まれる食べ物を、毎日欠かさず食べるようにしよう。それは老化を防止することにつながり、目のくぼみを回復させることにつながっていく。
それぞれ、次の食べ物に含まれているから、参考にして欲しい。
アスタキサンチン:鮭、カニ、エビ
ビタミンC:ピーマン、パセリ、ケール、キウイフルーツ、柿、イチゴ、ブロッコリー、カリフラワー
ビタミンE:いくら、たらこ、うなぎ、アーモンド、アボカド、大根の葉、モロヘイヤ、カボチャ
なお、「アスタキサンチン」「ビタミンC」「ビタミンE」が含まれている化粧品も市販されているので、スキンケア化粧品を購入するときには、表示を注意してチェックして欲しい。
禁煙する
タバコがあらゆる老化にとって悪影響を与えていることは言わずもがなではあるものの、あえてここに書いているのは、タバコの煙の中に大量の活性酸素が含まれているからだ。
つまり、いくら活性酸素を減らす工夫を行ったところで、タバコを一口吸ったら、大量の活性酸素を吸い込んでいることになる。
毎日、大量の活性酸素を吸い込んでいて、老化しない方がおかしい。目のくぼみの悩みがあって、肌や体に老化を感じていて、タバコを吸っている人は、まずは禁煙すること。タバコをやめてはじめてスタートラインに立てるイメージだ。
過度な有酸素運動はやめる
「健康には有酸素運動」「ダイエットには有酸素運動」という言葉を耳にタコができるくらい聞かされている私たちにとって、「有酸素運動すると老化する」と言われたら驚きかもしれない。
しかし、呼吸すればするほど、私たちの体は老化していくのは、紛れもない事実。
それは、スポーツ選手の様子を観察すると分かりやすい。マラソンのような長時間にわたって息が上がり続けるスポーツをしている選手は、老化が進みやすい。肌がシワシワと乾燥していて、年齢よりも上に見える人も多いだろう。
一方、重量挙げ、ハンマー投げ、砲丸投げのような瞬発力の必要なスポーツ選手は、肌にもツヤがあって、若々しい人が多いのだ。
また、有酸素運動の代名詞であるエアロビクスのインストラクターは、肌がパサパサで老けている人が多いことが知られている。
有酸素運動にはメリットもあるから、有酸素運動自体をやめろとは言わないが、実は老化の一端を担うデメリットもあることは知っていた方が良い。
「張り切ってダイエットをして、毎日数時間有酸素運動をして……」なんて生活を続けた結果、目のくぼみがひどくなった人は、酸化が進んでいる。目のくぼみを回復させるためには、有酸素運動の時間を減らそう。
一方、無酸素運動である筋トレに励めば良いのか?というと、そう簡単な話でもない。筋トレは筋トレで、負荷を強くかけ過ぎると、活性酸素が発生することが分かっている。
活性酸素を発生させることなくスタイルを維持するためには、ヨガやピラティスなどのような、息が上がらずゆっくりと動くエクササイズがおすすめだ。
ストレスを排除する
今あなたがストレスに感じていることはなんだろうか?苦手な人、つらい仕事、嫌いな上司、うまくいかない恋愛、夫のこと、子どもの将来、お金のこと……実は、それも活性酸素を増やす原因になっている。
心がストレスを感じると、「コルチゾール」というストレスホルモンが分泌される。コルチゾールは、ストレスから心身を守るために分泌されるホルモンなのだが、その分泌の過程で一緒に活性酸素も生み出されてしまうのだ。
例えば、ストレスを感じたときに、キリキリと胃が痛くなった経験はないだろうか。ひどくなると、胃潰瘍になって胃に穴が空くことさえあるが、これも活性酸素がかかわっている。活性酸素が増えて胃の粘膜の細胞を攻撃すると、胃がダメージを受けやすくなるのだ。
ストレスは、なくしたいとは思っているものの、解消できないと心のどこかで諦めている人が多い。しかし、活性酸素を減らして、老化しない体を作りたいのであれば、「私にストレスを与えるものは徹底的に排除する」「私はいつも良い気分で過ごす」と決意するくらいの覚悟が欲しい。
そうしないと、目のくぼみはどんどんくぼんで、「いかにもストレスが多そうな顔」が定着してしまう。「顔はその人の心を映し出す鏡」という考え方があるが、これはあながち間違いではないのだ。
さあ、ストレスをなくすために、まずは今日ひとつ、自分を良い気分にさせることをしよう。カフェでお茶?好きな音楽?それとも家事をサボるとか?なんだっていいのだ。その一つの良い気分が、活性酸素を減らして老化を防ぎ、目のくぼみを回復させることにつながっていくのだから。
酒を飲み過ぎない
酒の飲み過ぎも注意して欲しい事項だが、酒自体は、実はそれほど活性酸素に悪影響を与えない。むしろアルコールは、活性酸素を除去する抗酸化物質として働くという情報もある。
それ自体に活性酸素が大量に含まれているタバコとは全く違い、「酒を飲むな!」とは言わないので、飲んべえの人も安心して欲しい。
実際、毎日ほどよくお酒を嗜んでいる女性には、美人で若々しい人が多い気がする。
ただ、大量に飲み過ぎるとなると話は別だ。アル中寸前で水のように酒を飲んでいる人たちは、やっぱり老けている。目のくぼみもひどい人が多い。
その理由は、アルコールの分解過程にある。口から入ってきたアルコールは、肝臓で解毒されるのだが、そのときに活性酸素が発生するのだ。
少量だったら活性酸素を除去する方向へ働いていたアルコールも、大量に水分が必要になると、分解時に発生する活性酸素の量が上回ってしまい、結果として活性酸素が増えてしまう。すると、老化が進むということになる。
食品添加物、放射能、大気汚染などの毒
ここまで活性酸素は極悪非道の悪いヤツのような書き方をしてきたが、本当に悪いヤツだったら体に存在していない。体に存在するということは、その存在理由があるということだ。
活性酸素の存在理由は、「体に入ってきた悪いものをやっつけて体を守ること」。その高い酸化力は、健康な細胞を傷つけるためではなく、体内に入ってきたウィルスや細菌を酸化して攻撃し戦うためにあるのだ。
つまり、適量の活性酸素なら体に必要だが、増えすぎると健康な細胞までも攻撃してしまうことがあるので注意が必要、ということ。
そんな防衛力のある活性酸素は、食品添加物、放射能、大気汚染など、体にとって害があると見なされるものが体内に侵入してきたときに、増える。それは、体を守ろうとするメカニズムだ。
ということは、活性酸素の発生を抑えるためには、食品添加物、放射能、大気汚染はもちろん、他のものも含めて、体にとって毒になりそうなものは極力避けたほうが良い。
体にやさしい生活を続けることが、活性酸素の発生を抑えて、目のくぼみの改善にも一役買ってくれる。
ところで、こういった食品添加物などを控えることに関しては、とにかく「0か100か」という極端な思考に走る人が多すぎる。
目のくぼみの老化対策としてすべきは、「できるだけ控える」ということであって、「絶対に控えないとダメだ!」とは言っていない。
それに対して、「100%排除しなくちゃいけない」と強迫観念を持って実行していくと失敗しやすい。
なぜなら、気持ちがネガティブになっているから。ポジティブな結果が欲しいなら、まずは自分の気持ちをポジティブにすることが大切だ。
(2)糖化を防ぐためにできること
ここまで酸化について熱く語ってきたが、次は「糖化」に移ろう。酸化については多少気にして生活していても、糖化にまで気を配っている人は少ない。
これが盲点になって、目のくぼみを改善できずに右往左往している人も多いようなので、しっかりと説明していく。
血糖値を急上昇させない
糖化が起きると発生する恐ろしい老化物資「AGEs(糖化最終生成物)」のことを前半で書いたが、AGEsは血糖値が急上昇すると発生しやすくなる。
「血糖値はゆるやかに上げる」ことを心掛けよう。そのためには、「糖の吸収をゆるやかにする」ことを考える。「食べる順序」に気を付けるのは、糖の吸収速度を遅らせる上でとても有効だ。
最初に食べるのは、食物繊維が豊富なサラダやこんにゃく、海藻など。その次に味噌汁やスープなどの汁物。その後、タンパク質や炭水化物を摂る。
一番まずいのは、空腹状態でいきなりお米やパンなどの炭水化物を食べること。これをやってしまうと、血糖値が急激に上がるので、AGEsが急増し老化につながってしまう。
まずは、野菜と水分である程度お腹を満たしてから食べよう。
また「よく噛む」ことも血糖値の急上昇を抑える上で有効だ。逆に早食い・大食いは血糖値を急上昇させるので、避けた方が良いだろう。
食べ物から糖質を減らす
糖化を防ぐためには、極端な話、「糖」を摂らなければ良い。基本的な考え方として、「白い食べ物は避ける」と覚えておいて欲しい。例えば、白米、白いパン、白砂糖は老化防止の観点から考えるとNGだ。
また、「糖」はさまざまな食品に含まれているので、改めて糖質が多い食べ物と少ない食べ物をまとめておこう。
<糖質が多い食べ物>
米、パン、パスタ、うどん、ラーメン、春雨、ビーフン、コーンフレーク、菓子類、じゃがいも、さつまいも、かぼちゃ
<糖質が少ない食べ物>
肉類、魚、卵、チーズ、大豆、きのこ、こんにゃく、ワカメ、昆布、レタス、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー
肉・魚などのタンパク質と、野菜たっぷりのサラダを食事の中心に据えて、他の食べ物や炭水化物は、あくまでも補助と捉えると、メニュー選びがしやすくなる。
糖質の摂り過ぎは、目のくぼみをはじめとした見た目の老化を進ませてしまうだけでなく、糖尿病や動脈硬化の原因にもなるので、真剣に考えて欲しい。
目のくぼみの部分で糖化が起きると、コラーゲンが変性して硬くなり、肌の弾力がなくなる。同じことが血管で起きると、血管の弾力がなくなって硬くなって血液の流れが悪くなる。すると血栓ができやすくなり、全身に動脈硬化が起きるリスクがあるのだ。
目のくぼみが気になってきたら、糖化が体内で進んでいる可能性が高い。見た目に見える部分だけでなく、体内の見えないところで起きている老化現象に思いを向けるきっかけにして欲しい。
糖化を防ぐ食べ物
さらに、糖化を防ぐ食べ物を食べれば完璧だ。一年中取り入れられるものとしては「生姜」がある。しかも、生姜には「抗酸化力」もとても強い。
ぜひ、紅茶に生姜を入れたり、生姜湯を作ったり、料理に贅沢に使ったりして、生姜のパワーを取り入れてみよう。
生姜の他に「ニンニク」も、抗酸化力・抗糖化力の両方を持っている食べ物だ。ニオイが気になるかもしれないが、上手に取り入れることで若返りにつながるのだから、無視できないだろう。
また、ハーブティの「カモミールティ」にも、抗糖化力がある。日常的に飲むお茶は、カモミールティに変更しよう。ストレス解消効果もあるハーブなので、心も穏やかにしてくれる。
老化による目のくぼみを解消するためにすべきことは?
老化現象である「酸化」と「糖化」については、ご理解いただけただろうか。酸化も糖化も、工夫次第で防ぐことができる事象だ。ということはつまり、ある程度老化現象はコントロールできるということ。
紹介した対策には、ちょっと面倒に感じるものもあるかもしれないが、コツコツ続けてみると、1ヶ月程度で何らかの手応えを感じられるはずだ。
その上で、目のくぼみを改善するためにして欲しいことをまとめておこう。
酸化・糖化に負けない土台作り
酸化や糖化が大切なまぶたの皮膚で起きないようにするためには、アイクリームで毎日保護を行おう。朝も夜も、洗顔した後には必ずアイクリームが必要だ。
目のくぼみを中心に、やさしく塗り込んでおこう。
なぜ顔全体に使う化粧水や乳液でなく、アイクリームである必要があるのかというと、その答えは、アイクリームの持つ抜群の保湿力にある。皮膚の厚みが非常に薄く、乾燥しやすい目もとに焦点を絞って開発されたアイクリームの保湿力は、化粧品の中で最も高い。
水分を豊富に含んだ状態なら、抵抗力も防御力もしっかりあるので、酸化・糖化に対抗することができる。
さらに、アイクリームには目のくぼみを回復させるために必要な栄養分ががたっぷり含まれている。酸化・糖化対策と並行して使うことで目のくぼみに変化が起きてくるはずだ。
<目のくぼみに対するアイクリームの実際の効果を検証した結果はこちら>
目を休ませる工夫
目のくぼみが気になるという人は、ほぼ全員が慢性的な睡眠不足に陥っているか、若い頃のある時期を極端に短時間睡眠で過ごしたことがある人だ。
目のくぼみが他の部位と違うのは「まばたきの回数」によって老化度が変わるとうことだ。まぶたは、まばたきの回数が増えれば増えるほど、老化現象が早く訪れるようになる。
まぶたの皮膚には、ネットのようにコラーゲン束が張り巡らされていて、皮膚の弾力や厚みをキープしているのだが、まばたきすればするほど、コラーゲン束の劣化が進んでいく。古くなって伸びてしまったパンツのゴムを想像して欲しい。使いすぎてくたびれたまぶたのコラーゲン束は、いつしか衰えて機能を果たさなくなるのだ。
それを防ぐためには、できるだけ目をつぶってまばたきしないで済むように、目を休ませる時間を作ることが重要だ。
そのために最も適切で、かつ重要な時間が「睡眠」の時間なのだ。とにかく、早く寝ること。夜更かししないこと。目をつぶっている時間をもっと増やしていこう。
クレンジングのし過ぎに注意
もし、目のくぼみが気になって、メイクでなんとかごまかそうと、まぶたに濃いメイクを施しているとしたら、今すぐにやめて欲しい。
濃いメイクは肌にダメージを与えるし、夜のクレンジングのし過ぎは、全ての努力を台なしにするリスクさえある。メイクという油汚れがキレイさっぱり落とせるように開発されたクレンジング料では、肌に必要な油分・水分まで根こそぎ奪い取る力があるのだ。
目のくぼみを集中的に治したいときには、まぶたにあまりメイクをしないで欲しい。特に、目のくぼみ部分にいろいろな色を塗ってごまかすのはひとまずやめて、目のくぼみ部分にクレンジング剤を付けないで済む生活をしよう。
頭皮はやわらかくキープ
目のくぼみの皮膚はすぐ上で頭皮とつながっている。頭皮も目のくぼみも一枚皮でつながっている。それは、頭皮の状態が目のくぼみにつながっていることを表している。
赤ちゃんの頭は、とてもキレイでやわらかくフワフワしている。それに対して、大人の頭皮は薄茶色に汚れており、カチコチに硬い頭皮のまま生きている人も多い。
まずは、自分の頭皮の状態を確認してみよう。まず一つ目は頭皮の色。鏡を2つ使って、つむじの色を見てみよう。健康な皮膚なら青白いとのことだが、みなさんはどんな色なのだろうか。
二つ目は、頭皮の堅さ。頭皮の硬さをおでこと比較してみる。本来、頭皮とおでこは同じ硬さである必要があるのだが、おでこと比較して、頭皮が硬くなったりしていないだろうか。
頭皮を健康に保つためには、頭皮マッサージが効果的だ。
<頭皮マッサージの方法>
両手の10本の指を開いて、その指の腹を頭皮に立てる。
軽く指圧するようにして押さえる。位置を変えながらまんべんなく行う。
指の腹を軽く回転させるようにする。硬すぎる頭皮の場合、全く動かないが、徐々にやわらかくなれば、気持ちよく準備させていただく。
今回の記事では広く「老化」について紹介したが、「酸化・糖化」は目のくぼみ部分のみならず、全身の皮膚、体内の内臓、骨、あらゆる部位に関係することだ。
心身の若さをキープしたいなら、酸化と糖化を予防するだけで良い。この2つさえしっかり対策できてれば、大金払ってエステ通いしなくても、充分に自分で若返り対策が可能だ。
目のくぼみはもちろんだが、同時に目尻のシワやほうれい線、たるんできたフェイスラインなども改善したいと考える人が、ほとんどなのではないだろうか。
そういう人が全身一気に若返りを図るために、この記事で紹介した酸化を防いだり糖質を防いだりするための情報を、役立ててくれたらと思う。