とにかく目のくぼみを解消したい!そう思う人に、まず知っておいて欲しい事実がある。これを知らずして、目のくぼみの解消は難しいと言っても過言ではない。
今まさに奮闘中の人にとっては、耳が痛い話もあるだろう。しかし、事実を知ってこそ、物事はスムーズに進む。
目のくぼみを解消するために知って欲しい8のこと
(1)解消するのは至難の業
しょっぱなから夢のない話で申し訳ない。でも、本気で治すためには、最初にこれを伝えておきたい。
「目のくぼみを解消するのは至難の業」
なぜなら目のくぼみは、一朝一夕でできあがったものではないからだ。
何年も何十年もかけてできあがったものだ。これを一瞬で解消するのは、ハッキリ言って無理だ。いや、厳密にいえば、コラーゲン注射とかヒアルロン酸注射とか、美容クリニックでの治療を受ければ、10分程度で膨らませることは可能かもしれない。
しかし、それは一時的な効果しかない。知らない人もいるかもしれないが、注射して注入したコラーゲンやヒアルロン酸は、1~3ヶ月で体内に吸収されて、なくなるのだ。
だから、何十年もの歴史ある目のくぼみを1日、2日で治すというのは現実的ではない。
つまり、根本的に解決するためには、ケアをある程度の期間「継続する」ことが大切なのだ。その最低期間は、自分の経験から「14日間」だと考えている。
一方、「肌のターンオーバー(生まれ変わりのサイクル)」というのは、健康な若い人で28日間といわれている。だから、もし肌の老化が気になり出したり、新陳代謝が悪くなっている自覚がある人は、効果が出てくるまで、28~60日間かかることもある。
目のくぼみが簡単に解消すると勘違いしている人は、ちょっと試して効果が出ないからといって、すぐに放り出す。いやいやいやいやいや……、ちょっと待って欲しい。すぐに放り出す、その先まで続けてやっと効果が出だすものなのだ。
(2)体重を増やさない限り治らないタイプがある
解消するのは至難の業だと心得た上で、一番最初に確認しておいて欲しいことがある。それは「体重を増やさない限り、何をしても目のくぼみが解消しないタイプ」の存在だ。
下記の内、当てはまるものはあるだろうか?
□ 小さい頃からどちらかというと痩せ型である
□ 急激に体重を落とした経験がある
□ 骨格が面長だ
□ 現在の体重は標準体重を下回っている
もし、全て当てはまるとしたら、体重を増やすことが必要条件となる。
パンパンに太っているのに、目のくぼみだけが際立っている人はいない。上まぶたの「皮下脂肪」が適正量あれば、くぼみはできないのだ。
そのため、くぼみが目立つ人は、基本的に痩せ型なのだが、なかでも過去にダイエットなどで体重を急激に落とした経験のある人は、まぶたの裏の皮下脂肪を、そのときになくしてしまっている。
その上、くぼみは骨格に沿って現れるので、顔の骨格も影響してくる。丸顔の人は目立ちにくいが、面長・卵型の骨格の人は、ちょっと皮下脂肪が減っただけでも目のくぼみが目立ちやすい。
ちょっとつらい事実かもしれないが、痩せこけたまま目のくぼみ解消に励んで、「全く結果が出ない……」と時間を無駄にする前に、健康的な体重が必要なことを知っておいていただければ幸いだ。
(3)目のくぼみを解消したい人が同時に抱えている問題点
さて、目のくぼみと一緒に抱えやすい問題点がいくつかある。これらは相互関係にあり、一つを解消すると芋づる式に全て改善することもあるので、押さえておこう。
1. 乾燥肌
しっとり十分にうるおっていれば、多少くぼみがあっても目立ちにくい。目のくぼみが目立つ肌というのは、同時に乾燥を併発している。
ところで、肌は乾燥すると、シワができやすくなる。なぜなら、乾燥すると肌は硬くなるから。肌の一番外側の層を「角質層」というが、水分の蒸発した角質層はカサカサに乾いて硬い。
水分を含んだ柔らかい角質層なら、まばたきしたり笑ったりして皮膚が折りたたまれても、すぐに元に戻ることができる。そのための充分な柔軟性があるのだ。
ところが、乾いた硬い角質層は、皮膚が折りたたまれる度に、くっきりとしたシワとなって刻まれてしまう。
目のくぼみも、最初に気になりだしたときにはくぼんでいるだけだったのに、徐々にまぶたの上に線のようなものが入っていないだろうか?それが「シワ」だ。シワは、定着すると、なかなか治らない。例え、目のくぼみが治ったとしても、まぶたにライン上のシワだけが残るような事態になりかねないのだ。
2. 疲れ目
目が窪んでいる人は、たいてい、疲れ目を抱えている。というのも、疲れ目を引き起こすような生活習慣が、まぶたにも悪影響を与えているからだ。
その最たるものが「パソコン」だろう。ずっとうつむきで目をショボショボさせながらパソコン画面に向き合っていると、眼球も目の周りの筋肉も疲れる。特に、上まぶたの筋肉が衰えると「眼瞼下垂(がんけんかすい)」という状態になる。
これは、上まぶたが下がってうまく開けられない状態のこと。目のくぼみが気になるだけでなく、目が開きにくいと感じたら、眼瞼下垂が進行している可能性がある。
3. 目の下のクマ
80%は「目の下のクマ」も同時に抱えている。目のくぼみも目の下のクマも「血行不良」が原因の一つとして挙げられるからだ。
なお、血行不良の根本的な原因は「冷え性」にあることが多い。そのため、目のくぼみに悩む人は、冷え性の人が多いのも特徴だ。
冷え性と目のくぼみは、一見遠そうに見えるが、「冷え性を改善したら目のくぼみも良くなった」ということが実際に起きているので、バカにはできない。
(4)目のくぼみを解消するための手法
どんな選択肢があるのか、最初に知っておくことは重要だ。選択肢を知っているほど、正しい選択をしやすくなるからだ。
1. アイクリーム
最も確実性が高く、リスクも少ない手法が「アイクリーム」だ。
アイクリームの中には、目のくぼみに効果の高いものがあり、それを選んで使えば、かなり早いタイミングで変化を実感できる。早ければ1~2週間で解消の兆しを感じることができるだろう。
ただし、アイクリームと一言にいっても、何百種類ものアイクリームが販売されているので、どれを選ぶのかがポイントとなる。自分に合うアイクリームとの出会いが運命を左右するといえる。
2. サプリメント
アイクリームと同様にリスクの少ない手法が「サプリメント」だ。目が窪む原因の一つである「コラーゲンの減少」に着目し、コラーゲンのサプリメントを集中的に摂取するケースが多い。
ただし、コラーゲンは経口摂取しても都合良くまぶたに届くとは限らないのが、アイクリームと違うところだ。例えば、膝の関節部分にもコラーゲンは存在する。老化で膝を悪くしている場合、優先的に膝関節の修復にコラーゲンが回される。
すると、「まぶたのためにコラーゲンを飲んでいたところ、目のくぼみは全く良くならないが、膝の調子が良くなった」なんて現象が起きてしまうのだ。
もちろん、長期的にサプリメントを飲み続けていけば、ある程度はまぶたにも行き渡り、目のくぼみを解消する一助にはなるはずだ。
3. 美容注射(コラーゲン注射、ヒアルロン酸注射)
まぶたにコラーゲンやヒアルロン酸などを直接注入するのが「美容注射」だ。施術は10分程度で終わり、即効性があるのが特徴。
ただし、直後の状態をキープできるのは1ヶ月程度だといわれている。
また、注射を行う医師の腕次第では、失敗して後遺症が残るリスクもあるのが怖いところ。まぶたの皮膚は、体の中でも最も皮膚が薄い箇所。そんなデリケートな箇所だからこそ、医師のちょっとの腕の差が顕著に出てしまう。
ひどいケースだと、注射を打った箇所に、注入したヒアルロン酸やコラーゲンがボコボコになって残ってしまう場合もある。
持続性がなく頻繁に注射を打つ必要性があること、しかも注射の度に失敗するリスクを負うことを考えると、美容注射はおすすめしにくい手法だ。
4. 美容整形(脂肪注入)
最後に、美容整形によってまぶたを膨らませる方法もある。「脂肪注入法」といって、なくなってしまった皮下脂肪の代わりに人為的に脂肪を注入する手法だ。
お腹などからまずは脂肪を採取して、その脂肪をまぶたに注入するのだ。
ヒアルロン酸やコラーゲンの注射での注入と違い、体内に吸収されずに定着するという特徴がある。ただし、脂肪注入でも仕上がりへのリスクは大きい。特に脂肪注入の場合は、不自然なふくらみやしこりができやすいのだ。
ヒアルロン酸やコラーゲンは時間の経過とともに元に戻るが、脂肪注入の場合は元には戻らないので、失敗した場合は最悪なことになる。
(5)それぞれの手法にかかる費用
アイクリーム、サプリメント、美容注射、美容整形の4種類の方法を前項目でご紹介したが、それぞれにかかる「お金」をお伝えしておこう。
1. アイクリーム
アイクリームは種類も価格もピンキリだ。ドラッグストアで購入できる1,000円台の安価なものから数万円の百貨店ブランドのものまで幅広い。
その中でも、効果と価格のバランスが良いのは2,500~3,000円程度の通販で販売しているアイクリームだろう。だいたい1ヶ月に1本ずつ使い切っていくので、月間コストは3,000円となる。
2. サプリメント
サプリメントもさまざまな種類があるが、2ヶ月分3,000円程度が相場だ。そのため月間コストは1,500円程度。サプリメントだけでダイレクトに目のくぼみに効果が出るわけではないので、体全体への総合的な効果を期待しつつ、補助的に取り入れるのが良いだろう。
3. 美容注射(コラーゲン注入、ヒアルロン酸注入)
美容注射は1本10万円程度のところが多い。なかには数万円~のお手頃価格のクリニックもある。
人によるが、注射直後の状態がキープできるのは1ヶ月まで。まぶたの状態をキープするためには3ヶ月~6ヶ月に1回は、注射を打ち続ける必要がある。
仮に6ヶ月に1回ずつ10万円の注射を打つ場合、月間コストは16,666円となる。3ヶ月に1回ずつ打つ場合は33,332円だ。
4. 美容整形(脂肪注入)
脂肪注入は脂肪吸引代を含んで50万円程度が相場となっている。これは、3,000円のアイクリームを使用し続けた場合、166ヶ月(約14年)分だ。
アイクリームを14年間使い続けることを思えば元が取れる金額だが、これをどう捉えるか。リスクと天秤にかけると、とても安いとはいえないだろう。
(6)まぶたのくぼみに影響が出てしまうやめるべき習慣
目のくぼみ解消に取り組む前に「これだけはやめて欲しい」というポイントがいくつかある。これらをやめずして目のくぼみ解消に取り組んでも、一切効果が期待できないのだ。
1. タバコ
もし、喫煙者で目のくぼみに悩まされているのなら、原因はタバコかもしれない。タバコには、有害物質が多数含まれているのはご存じの通りだが、特に肌の大敵である「活性酸素」が大量に含まれているのだ。
活性酸素は触れたものをどんどん酸化させていく恐ろしい力を持っている。例えば、皮をむいたリンゴが茶色くなるのも「酸化」だ。酸化は、いわば劣化のこと。これが体内で起きれば「老化」となる。
肌細胞が活性酸素に晒されれば、肌細胞が酸化してダメージを受ける。すると、肌はコラーゲンを作れなくなり、うるおいを維持できなくなり、しおれていく。
当然、目のくぼみもひどくなる。
2. 過度の飲酒
過度の飲酒も、目のくぼみを進行させる。タバコには活性酸素が大量に含まれているとお伝えしたが、アルコールが肝臓で分解される過程でも活性酸素が生じるのだ。
また、アルコールを分解するときに大量の水分が使われるため、アルコールは飲めば飲むほど体内が脱水状態に陥る。水分不足は目のくぼみの敵だ。
飲酒は適量に留めよう。
3. ハードコンタクトレンズ
この記事の前半で「眼瞼下垂(がんけんかすい)」の話をした。上まぶたの筋肉が衰えて、まぶたがしっかり開かなくなるという症状だ。
この症状、実はハードコンタクトレンズを長年使用することでも発症することが分かっている。
長期間に渡ってハードコンタクトレンズを使用してきた人で、最近、目がうまく開かない感じがしている場合は、眼瞼下垂を起こしている可能性があるので、すぐ眼科に行き、できればハードコンタクトレンズをやめて欲しい。
ソフトコンタクトレンズにするか、眼鏡にするか、レーシックにするかした方が、眼瞼下垂予防、引いては目のくぼみの予防という観点では望ましい。
(7)まぶたが痛いときは病気の可能性あり
まぶたが「痛む」ときには、注意が必要だ。それは、皮膚の問題ではなく、病気の可能性がある。
まぶたが痛い場合に考えられる病気には、次のようなものがある。
脳腫瘍
群発頭痛
副鼻腔炎
緑内障
三叉神経痛
眼精疲労
目のくぼみとともに痛みが出てきた場合は、一度受診しよう。例えば脳腫瘍だった場合、一刻を争う事態だ。のんきに、アイクリームやら美容注射やらいっている場合ではない。
なお、リストの最後に挙げた「眼精疲労」は、目のくぼみを悪化させる原因となる。しかも、かすみ目や充血の原因となる。
また、眼精疲労から頭痛がひどくなったり、吐き気を起こしたり、肩こりがひどくなるケースもあるので、注意が必要だ。
特に、パソコンやスマホに向かう時間が長い場合は、眼精疲労も目のくぼみも併発しやすい。一定期間、スマホを触らないようにしたところ、まぶたがふっくらしたという報告も上がっているほどだ。
(8)目のくぼみは必ず解消できる
解消するのは至難の業、と冒頭で述べた。一方で、これもお伝えしておきたい。
「目のくぼみは必ず解消できる」
確かに解消するのは難しいが、適切なアイテムを入手して、適切な方法でケアすれば、確実に治す事が出来る。
目のくぼみを放置しておいて治ることは100%ないけれど、アイクリームなどを使って適切なケアをしているのに全く治らないことも100%ない。
私自身、目のくぼみが気になって、さまざまな情報を調べ、そして正しい方法に出会うことができた。同じことは、あなたにも起きることなのだ。
早速、今すぐに行動を起こして欲しい。数ヶ月後、数年後、数十年後の顔に、大きな差が現れるから。